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ようこそ
Praxisへ!
ウィーン市内
日本語・ドイツ語・英語対応
心理療法・カウンセリングクリニック
心理療法(Psychotherapie)とは
日本でも近年徐々に増えつつあるものの、まだ欧米ほど普及していない心理療法 (Psychotherapie)。心理カウンセリングや、心理セラピーとも呼ばれていますが、いまいちどういう治療をするのかよくわからない・・・、なんだか行きづらい・・・、周りの目が気になる・・・そういった声をよく日本の方々から耳にします。一方精神医学の父といわれたジークムント・フロイトをはじめ、アドラー、ユングといった世界的に有名な精神分析家を輩出したここウィーンにおいて、心理療法は至って身近な存在です。うつ病、パニック障害、神経症、心身症といった心の病の治療はもちろんですが、心理療法の分野は必ずしも病気の克服だけにとどまりません。色々思うようにいかなくて気分が塞いでいる、人間関係での悩みがある、辛い経験をしてなかなか立ち直れない・・・など、人生には常に困難がつきものです。そしてそれらの困難は時として一人で乗り越えるには大きすぎる場合があります。それを山登りに例えるならば、まず心理療法は山頂までの道のりを共に歩き、支えとなる杖のようなものといえるでしょう。旅の友となる杖に加えて必要なのが、クライアント自らが自力で山頂まで上りきるための力です。この力を得るためには「自分と向き合う」ことが不可欠となります。自分と向き合うとは、自分をよく見る、よく聞く、よく感じる、よく知ることであり、とても貴重な成長のプロセスです。心理療法士はクライアントと共にその道のりを歩きながら、専門的な対話のテクニックを用いてこのプロセスを促し、クライアントの潜在的能力を引き出すよう働きかけていきます。
オーストリアの医療システムにおける心理療法士の位置づけ
精神医療後進国といわれる日本において、心理療法士(カウンセラー、セラピストとも呼ばれる)の職は馴染みが薄いだけでなく、今のところまだ国家資格も、免許や名称独占等の法的規制もありません。一方オーストリアでは、医師、薬剤師、看護師をはじめとする様々な医療関連の職業と同様、法律(Psychotherapiegesetz 心理療法士法)で細かに規定された課程を終了、資格を与えられた者のみが名乗ることができ、施術を行うことのできる専門職であり、国民の健康管理・維持に大きな役割を担っています。
心の風邪
体が風邪をひくのと同じで、心も風邪をひくことがあります。また、風邪は誰だってひくのと同じで、心の風邪も誰だってかかりうるものです。しかし、高い熱が出たら誰もが休んで治そうとするものなのに、心が調子をくるわせると、自分をいたわるどころか「やる気が足りないんだ」、「だらけている自分がいけないんだ」などと自分を責め、余計に無理をする人が少なくありません。さらには「頭が変になっちゃったんだろうか」、「自分は気が狂っているのだろうか」と、パニックになってしまう場合もあります。
「体の風邪」と違い、「心の風邪」や「心の病気」は、体温計や血液検査で測ることはできません。また、足にギプスをしている人を見かければ、一目ですぐに足に怪我を負っているんだなとわかりますが、心が傷ついていも一見しただけでは健常者とあまりかわりません。そのため、周囲に理解してもらうことも難しく、孤立化が進み、誰にも相談できないまま症状がどんどん悪化してしまうことも珍しくないのです。
日本語で受けられる心理療法
心が風邪や病気にかかってしまったとき、大事なのは家族や友人のサポートと専門的な治療です。しかし、オーストリアに住む多くの日本人の方々は家族や友人を日本に残してきています。それに加え、海外という特殊な環境の中、しかも母国語が使えないという状況で心の不調にも対処しなければならないとなると、それは計り知れない負担となるでしょう。辛いとき、苦しいとき、自分の言葉で治療を受けるということは、大きな負担を一つ減らすことになります(当院ではドイツ語、英語の他、日本語でのカウンセリングを実施)。
海外生活とストレス
海外生活はとてもエキサイティングで新鮮で貴重な体験です。しかし、楽しいことばかりではないのが現実です。カルチャーショックやホームシックは言うまでもありませんが、理想と現実のギャップ、言葉の壁や、知り合いがなかなかできないことなどから生まれる孤独感、苛立ち、焦り、また時には絶望感さえ出てきます。住み慣れた日本での生活に比べて、海外の生活で私たちはさらなるストレッサー(ストレスを与えるもの、原因になるもの)にさらされることになるのです。
夢と目標を抱いてウィーンに留学を決めたが行き詰まってしまい辛い、でもそう簡単にあきらめて日本に帰るわけにもいかない…、オーストリア人のパートナーとのコミュニケーションがうまく行かない…、まわりに子育ての悩みを相談できる友人がいない…、仕事でウィーンに赴任になったが、新しい環境に馴染めずしんどい…など。これらは多くの海外在住者が経験することですが、決して「軽い悩み」ではありません。「病気じゃないんだからこのぐらい我慢しないと!」と、自分にとても厳しい方が多くいらっしゃいますが、たとえ「精神的病気」ではないとしても、苦しいという「症状」が現れた場合には、それらの負担は軽くしてあげる必要があります。心理療法とは、必ずしも「病気」になった時だけに行くところではないのです。負担を減らす、症状の悪化防止、予防の目的はもちろん、うまく問題に対処するコツを探るため、もしくは心の「メンテナンス」として定期的に訪れる方も数多くいらっしゃいます。当クリニックでは患者さんの症状に応じて治療のプランを考え、目標を立て、そして全力で目標達成のためのサポートをしながらその道のりを共に歩いていきます。
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